路傍の石も仏事を成す

「路傍の石も仏事を成す」

・・とは道元の言葉。

ある時、道を通っていた牛車が、小石をはねとばした。

その小石は、近くを歩いていた青年にあたり、青年は倒れざま、鼻輪を切ってしまった。

すると、そこを通りかかった娘が、青年の鼻輪を直したことが縁で、

この2人は結婚するまでの間柄になったという・・。

そして、2人に出来た子供は、成人して後、世に事をなすような大きな人物になった。

この話から、道元は、路傍の石ころから起きた災難でさえも、

とらえようによっては、幸福の種となすことができるのだと説いたのだ。

つまり、どのような不幸と思える出来事に出くわそうと、

常に、積極的で、前向きな気持ちさえ持っていれば、幸福になっていくということ。